現在までの沿革
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 09:58 UTC 版)
「ミランコビッチ・サイクル」の記事における「現在までの沿革」の解説
ミランコビッチ・サイクルで表される日射量の変化は、北極や南極の氷床の規模の変化や氷期や間氷期がおとずれたりする年代を求めるのに有効である。ただし、その計算は複雑であって理論と実際が異なる場合があるため常に再計算が要求される。ミランコビッチの算出した数値は、1960年代まで地質学者たちの間で用いられていたが、放射性同位体による測定法が発展し確実なものとなると、わざわざ計算の面倒なミランコビッチ・サイクルに頼ることはなくなってしまった。とはいえ、1970年代に、海洋底のボーリング調査が行われ、採取されたサンプルに遺された微生物(有孔虫)化石の酸素同位体比から得られる気候変動の周期は、ミランコビッチの算出した数値ないしは計算法で得られる値に近い値であり、彼が1920年代に行った計算は1970年代の最新鋭の測定法に匹敵する精度であることが分かった。
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