熱重量曲線の分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/10 21:23 UTC 版)
加熱後の生成物がすでに同定済みであれば、セラミック収率は灰分含有量の分析から求めることができる(以下の考察参照)。 その既知の生成物の重量を出発物質の初期量で割ることにより、すべての含有物の重量百分率を求めることができる。 出発物質の質量、および加熱により遊離する配位子、構造的欠陥、反応の副生成物のようなものを含めた総質量を知ることで、化学量論比がサンプル中の物質量%を計算するために使用される。熱重量分析の結果は、以下によって表される、(1)熱重量曲線と呼ばれる質量 対 温度(または時間)曲線、または(2)示差熱重量曲線と呼ばれる重量減少速度 対 温度曲線。単純な熱重量曲線には、これが全てというわけではないが、次の特徴がある: 水平部、または平坦域は試料の重量が一定であることを示す。 曲線部、曲線の勾配は重量減少を示す。 d w d t {\displaystyle {\frac {dw}{dt}}} がゼロではない最小となるところが変曲点である。 一見して分からないTGA曲線の特徴は、その曲線に一次微分曲線をプロットすることで、より明確に識別しやすくなる。 例えば、重量減少速度の変化は、TGA曲線に一次微分曲線をプロットすると、すぐに明らかとなる、この変化は微分曲線のピークの谷、肩、テーリングとして現れ、これらは2つの連続した、または重複した反応を示している。 また、TGA微分曲線は、示差熱分析(DTA)曲線とかなりの類似性を示し、容易に比較できる。
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