炭酸ランタン(III)とは? わかりやすく解説

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炭酸ランタン(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/15 15:13 UTC 版)

炭酸ランタン(III)
識別情報
CAS登録番号 587-26-8 
PubChem 168924
ChemSpider 147758 
UNII 0M78EU4V9H 
EC番号 209-599-5
KEGG D04667
ChEMBL CHEMBL2096647 
特性
化学式 La2(CO3)3
モル質量 457.838 g/mol
外観 白色粉末、吸湿性
密度 2.6–2.7 g/cm3
融点

分解

への溶解度 無視できる程度
溶解度 酸に可溶
薬理学
ATC分類 V03AE03
法的状況 ?(CA)
関連する物質
その他の陰イオン 酸化ランタン(III)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

炭酸ランタン(III)(Lanthanum carbonate)は、ランタン(III)カチオンと炭酸アニオンからなるで、化学式はLa2(CO3)3である。鉱物バストネサイト)の主成分である。

化学的性質

炭酸ランタン(III)は、ランタン化学、特に酸化物の混合物形成の出発物質として用いられる。例えば、以下がある。

医療的利用

医療においては、リン吸着薬として用いられる[1]。医薬品としては、Fosrenolという商標名でシャイアーから発売されている。1000mgの錠剤は直径2.2cmと大型なため、噛まずに飲み込むと窒息することがある。慢性腎不全患者の高リン血症の治療用に処方される。食事と一緒に摂取すると、食事中のリン酸塩に結合し、リン酸塩がに吸収されるのを防ぐ。ネコの高リン血症の治療用は、バイエル・アニマルヘルスからRenalzinの商標で発売されている[2]

しかし、副作用として、筋肉痛、筋肉けいれん、末梢性浮腫等が報告されている[3]

その他の利用

ガラスの着色、水の処理、炭化水素クラッキング触媒等にも用いられている。

出典

  1. ^ Editorial Staff (December 2004). “Lanthanum Carbonate”. All Micromedex Systems. Micromedex, Inc.. 2007年9月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年11月25日閲覧。
  2. ^ Bayer Animal Health (26 September 2008). “Bayer Animal Health launches Renalzin for Cats”. 7 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月30日閲覧。
  3. ^ Tonelli, Marcello; Pannu, Neesh; Manns, Braden (2010). “Oral Phosphate Binders in Patients with Kidney Failure”. New England Journal of Medicine 362 (14): 1312–24. doi:10.1056/NEJMra0912522. PMID 20375408. 

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