渾天儀の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 04:08 UTC 版)
外部のリングは真鍮でできていて、次のような円を表している。 天の赤道に当たるリングAは太陽の上昇角を表している。 黄道に当たるリングBは12分割されていて、それぞれが30の角度にさらに分かれていて、1年のうちの月日を表している。 北回帰線に当たるリングCは回帰線の始点のe地点で黄道と接し、南回帰線に当たるリングDは回帰線の始点のf地点で黄道に接している。それぞれ天の赤道から23.5度離れている。 天の北極圏に当たるリングEと天の南極圏に当たるリングFはそれぞれ天の北極、南極から23.5度離れている。 二分経線に当たるリングGは天の北極と南極、及び黄道上の昼夜平分点となるおひつじ座とてんびん座を通過する。 至点経線に当たるリングHは天の北極と南極、及び黄道上の至点となるかに座とやぎ座を通過する。リングGとHは赤道から極までが90度ずつに分割され、太陽、月、星などの偏角を表している。 北極の位置にはナットがあり、太陽Ψにつながるワイヤーが固定されている。このナットを回転させると、太陽もリングBに沿って動く。また南極の位置はピンで留められていて、これにも月Zとつながる別のワイヤーが固定されており、手で動かすことにより回転させることができる。また、天の北極Nと南極S、地球の北極nと南極sを貫く軸Kに固定されて、地球を表す小さい球Jがある。 このような装置を用いて、地球の実際の動きや天体の見かけ上の動きに対応することができる。
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