減速・増速
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 03:12 UTC 版)
歯数のちがう歯車を組み合わせて減速や増速に用いる。ウォームギヤ以外の歯車2つがかみ合っている場合、回転角度および角速度の比は歯数の比の逆数になる。トルクの比は、摩擦力を除けば、てこの原理により、ピッチ円半径の比になる。歯数の比とピッチ円径の比は等しくなるから、駆動歯車をD、従動歯車をPとして式で表すと次のようになる。 j=1/u=Pの歯数/Dの歯数=Pのピッチ円径/Dのピッチ円径=Dの回転角度/Pの回転角度=Dの角速度/Pの角速度=Pのトルク/Dのトルク 3つ以上の歯車が順にかみ合っているとき、最初と最後の歯車のそれらの比は、最初と最後の歯車が直接かみ合っている場合と同じで、間の歯車の歯数に関係ない。(3つの平歯車で入力と出力の回転方向を同じにする場合等。) 駆動歯車の歯数<従動歯車の歯数 の場合、減速となってトルクが増し、逆の場合増速となってトルクが減る。 Pのトルク×Pの回転角度=Dのトルク×Dの回転角度 Pのトルク×Pの角速度=Dのトルク×Dの角速度 となり、摩擦損失を除けば、エネルギーおよび仕事率は変わらない。 例えば、歯数90の大きい歯車と、歯数20の小さい歯車がかみ合っている場合、小さい歯車の角速度は大きい歯車の4.5倍、大きい歯車のトルクは小さい歯車の4.5倍となり、小さい歯車が3回転すると大きい歯車は240度回転する。
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