海南省の蛋民
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/17 14:43 UTC 版)
海南省は、広東省から別れてできた省であるが、陸上で生活する漢族は閩南語系の海南語を話す住民が多数を占める。しかし、海南島の西部の昌江県海尾地区、南部の三亜市や陵水県周辺の沿岸で生活する蛋民は、広東語の一種である「蛋家話」を話し、広東省の中心部がルーツであることが伺える。先祖からの伝承では、番禺(現広州市)、南海、順徳(現仏山市)などが出身地で、「淡水蛋民」と呼ばれる、珠江流域で生活していた人たちが移って来たと言われている。他に陽江周辺が出身地とする人たちもいる。清代の『崖州志』に「蛋民」として記述があり、それ以前に移ってきたと考えられる。海南島沿岸でも、生活基盤とする港を移す例もあり、また、他の漁民との交流も盛んとなっているため、現在は海南語を話す蛋民も増えている。 服装は陸上の漢族と大差ないが、被る竹笠が海南島に多い三角錐ではなく、上下で直径が異なる筒状のものを用いる例が多く、カラフルな帯を巻く例も多い。女性は玉のアクセサリーを好んで身に着けている。
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