浮世絵と「やつし」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 23:59 UTC 版)
浮世絵には画題の中に「やつし」という語が含まれている作品群がある。他に「略」「風流」と付けられるものもあるが、いずれも和漢の古典を当世風にアレンジした人物画である。 近代の浮世絵に関する研究では、やつしと見立てが混用されることがあるが、本来これらは別の概念である。見立てがあるものを別のものを使って表し、連想によって結びつける表現方法であるのに対し、やつしで表現されるものは常に人物に限られ、姿形や設定が変化していても表現したい人物そのものである。例えば、画題に七小町とあれば、江戸時代の町娘の服装をしていても画中の人物を小野小町と見るのがやつしの表現である。
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