活性錯合体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 08:57 UTC 版)
詳細は「活性錯合体」を参照 活性錯合体とは遷移状態理論においてモデル化された、化学反応の素反応(過程)において原系(反応物側の系)と生成系(生成物側の系)へと連続的に変化する分子(または原子)の複合体(一時的な結びつきを持った集合体)である。反応中間体や遷移状態と呼ばれる状態がこれにあたる。 活性錯合体では結合あるいは乖離する分子(または原子)間の距離は様々に変化するが、その距離の変化に応じて、様々なポテンシャルエネルギーの値をとる。ポテンシャルエネルギーは厳密にはエントロピー変化を考慮して、ギブス自由エネルギー(定圧過程の場合)あるいはヘルムホルツ自由エネルギー(定積の場合)で表される。 一般に反応の遷移状態を表現する原子配置(内部座標)とポテンシャルエネルギーの関係を表したポテンシャルエネルギー曲面において、化学反応は原系から生成系へとポテンシャルエネルギーが局所的に最小となる経路を通過する。この反応が通るポテンシャルエネルギー曲面の経路が反応座標であり、狭義では活性錯合体は反応座標におけるポテンシャルエネルギーの極大点の状態を指す。
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