法流の伝授
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/15 05:06 UTC 版)
(真言宗で)事相の伝授を受けるためには、必ず、事相の教えを乞う、阿闍梨(師)より許可灌頂(こかかんじょう)を受けなければならない。 四度加行を行う過程で、加行を行うための作法で必要とされる事相の伝授が適宜、行われるが、伝法灌頂を受けていないと伝授出来ない行法(修法)があるため、事相の一流伝授を受けるためには伝法灌頂を受けていることが必須条件である。中院流の一流伝授を受けた後、事相の研鑽のためにさらに、他の法流を数年の期間をかけて学んで、(僧侶によっては、寺院の寺務があるため、学び終えるまでの期間には個人差がある)法流の一流伝授を受ける僧侶も多い。 他法流に自分が学びたい修法があった場合、その修法だけの伝授を受けることが出来る。これを「抜き伝授」という。 伝授の内容は、指導する阿闍梨(師)により細部に関しては個人差がある。これは伝授をする阿闍梨(師)が中院流以外の流派の伝授を受けていたりなどの理由が挙げられる。事相の伝授には面授(口伝)を重んじたためであり、このことが事相の流派が分派した理由でもある。中院流においても作法の細部に関しての差異は問題視されない。 高野山内では中院流を教えている僧侶(寺院)がほとんどだが、中院流と他の法流を受け継いでいる僧侶(寺院)が高野山内にあり、希望する僧侶に他の法流を教えることもあるが、現在では以前に比べ少なくなっている。
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