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武井彩佳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 12:53 UTC 版)

武井彩佳(たけい あやか、1971年- )は、日本歴史学者。専門はドイツ現代史ホロコースト研究、エスニシティ研究。学習院女子大学教授[1][2]

略歴 

愛知県生まれ。1994年早稲田大学第一文学部史学科卒業後、2001年早稲田大学文学研究科史学専攻博士課程修了。2001年-2004年日本学術振興会特別研究員、2004年博士(文学・早稲田大学)、早稲田大学比較法研究所助手などを経て、学習院女子大学国際文化交流学部教授となる[3]

『歴史修正主義』における主張

歴史修正主義の立場を取っており、「アウシュヴィッツにガス室はなかった」「南京事件は捏造である」「慰安婦はみな職業的な娼婦」というのは歴史修正主義であるとし[4]、アメリカが真珠湾攻撃の計画を知りながら情報を隠蔽したという説は、日本はローズヴェルトに「はめられて」戦争に乗り出したという、日本の戦争責任を軽減する陰謀論として使われていると述べている[5]。「南京虐殺は中国共産党による捏造である」「慰安婦はみな娼婦であった」などの言説は、欧米の基準からすると、明らかに否定論の分類に入るが、日本では意図的に歪曲された歴史像が一つの歴史言説として社会の一部で流通しているとする[6]。日本の第二次世界大戦をより肯定的にして「自虐史観」からの脱却を図ると主張する団体、「新しい歴史教科書をつくる会」を、ドイツの修正主義とそっくりだとしている[7]。また、従軍慰安婦の体験談の否定も、日本人の朝鮮人に対する蔑視と女性蔑視が混在していると指摘している[8]。日本の戦後補償問題が、裁判所により事実認定が行われ、史実が社会に定着していくべきであるとする[9][3]

著書 

単著

共著

  • 『想起する文化をめぐる記憶の軋轢:欧州・アジアのメディア比較と歴史的考察』浅野豊美:編、明石書店、2023年8月

訳書・監修・解説

出演

ラジオ

  • 荻上チキ・Session』「特集 ヒトラー賛美にホロコースト否定。歴史修正主義とは何か」、TBSラジオ、2022年2月1日[10]

論文

脚注

  1. ^ 学習院女子大学 教員紹介ページ
  2. ^ (交論)政治家の歴史利用 戸邉秀明さん、武井彩佳さん”. 朝日新聞 (2025年6月12日). 2025年6月20日閲覧。
  3. ^ a b 武井 2021
  4. ^ 武井 2021, p. i
  5. ^ 武井 2021, p.33
  6. ^ 武井 2021, p.73
  7. ^ 武井 2021, p.131
  8. ^ 武井 2021, p.182-183
  9. ^ 武井 2021, p.233
  10. ^ 【音声配信】「ヒトラー賛美にホロコースト否定。歴史修正主義とは何か」ゲスト:武井彩佳さん▼2022年2月1日(火)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session」平日15時半~)”. TBSラジオ (2022年2月1日). 2025年6月20日閲覧。

参考文献




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