正教会での列聖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 21:17 UTC 版)
正教会では、古代より伝統的に聖人と見なされてきた人々に加え、模範的な信者を聖人と呼ぶことがある。とくに列福・列聖調査のような制度はなく、自治教会以上の教会会議で聖人の位置に加えるのがふさわしいと判断され列聖が宣言されると、その教会の聖人録に乗せられ、自動的に世界的に祝われうることになる。ただし一元的な管理が行われているわけではないため、崇敬には地方ごとに特色があり、それぞれの地方であまり知られていない聖人の祝いは行われないことがある。また奉神礼に用いる聖人の称号も、地方によって異なることがある。 日本ハリストス正教会はロシア正教会の庇護下にあるため、ロシアから伝えられた聖人録に、その後加えられた聖人を随時追加して公祈祷(礼拝)などに使用している。日本人の聖人は2004年現在ではおらず、日本の正教会に関係ある聖人には、日本に正教会を伝えた初代日本大主教ニコライ・カサートキン、初代の京都主教でのちロシアに帰り、ロシア革命の際致命したアンドロニク・ニコリスキイの二人がいる。ニコリスキイの列聖時の正式な称号は「神品致命者・ペルミの大主教・聖アンドロニク」であるが、日本では「京都の主教・聖アンドロニク」とも呼ぶ。
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