樹勢回復作業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 04:20 UTC 版)
2006年、花芽により上半身が重くなり、老朽化した幹に過大な負荷がかかり、太い幹に坐屈と言われる、上部からの圧迫による亀裂が生じてきた。このままでは、幹や枝が持ちこたえられない状況になったため、文化庁の承諾を受け、前代未聞の大掛かりな外科的な手術を施すことになった。最終目標は「2本の木のように見えるようになった久保桜に、新たな根(不定根)を発生させて、それを地面まで誘導し、太い根に育て、やがてはその根を幹に転化させ、昔の1本の巨木に戻す」ことであり、5~10年ほどの期間を要する計画となっている。本来であれば桜は古木になると幹の中心部が朽ちて空洞が広がるため、自ら不定根と呼ばれる根を発生させ世代交代をする。しかし久保桜の幹は内部が火を受け炭化し、不定根が発生しにくい状況にある。2006年から、ピートモスと木炭を混ぜ合わせたものを用いて樹勢回復作業を行っている。2010年の段階で、ヒゲ根状の不定根が確認されており、太さ3cmで地面にまで届いているものがあるという報告が出ている。
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