標本の選び方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/01 07:25 UTC 版)
植生調査は普通、コドラート法で行われる。その地域、区画の植生の特徴が最もよく出ていると思われる場所を選び、そこに正方形の枠を設置し、その内側を標本として調査を行う。状況に応じて枠の形は変わることもある。例えば険しい尾根筋で調査をする場合、枠は幅を狭く設置せざるを得ない。 枠の大きさについては、その群落を構成する種類が全部入ってしまうのが一番よいとされるが、それを確かめる方法はまずない。具体的には面積を変えながら種数を数え、種数面積曲線を作り、その曲線が飽和に達した面積を取るのがよい。一応一般的な通念として、概略の見当というものがあり、日本では森林ならば大体20-25m位が適当とされる。別の見当としては群落の高さを枠の大きさとする、という目安もある。 枠を置く場所としては、その植生の特徴がよく現れたところ、ということになるが、これは言い換えれば先にその地域の植生の特徴が分かっていなければならない。実際には、外から見ても森の中にいても、生えている樹木が大きく変われば見た目も大きく変わるため、その中でもっとも典型的そうなところを選ぶということになる。
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