植木算とは? わかりやすく解説

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うえき‐ざん〔うゑき‐〕【植木算】

読み方:うえきざん

算数四則応用問題一例等間隔並んだ植木などで、木の本数、木と木との間隔全体の距離の三つのうち二つ与えて残り一つ求める法。


植木算

植木算とは、木や電柱の数を求め問題のことである。


両はしに木がある場合

[数式]

両はしに木がない場合

[数式]

両はしがつながっている場合

[数式]
参考

植木算

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/21 14:44 UTC 版)

植木算(うえきざん)とは、算数文章題において、物を並べていったときに、並べた個数と間の個数の関係をとらえる特殊算の一種である。

概要

  • 木を植える間隔や、植える木の本数、並木の長さなどを求める問題。問題が「木」でないこともよくある。
  • 殆どの問題は、しっかりと数を数えられれば容易に解ける。個々の問題は決して難しくない。
  • 植木算はむしろ、似た問題と混同しないような注意力・観察力が重要とされている(例えば下の例のように、植木が環状なのか直線状なのかなど)。
  • 植木算はそのままでは単なる注意力の喚起を問う問題であるが、平面植木算・空間植木算は鳩の巣原理やオイラーの定理と関連し、その一部であるという側面を持つ。

公式

  • 一直線上に立っていて、両端にもある場合:木の本数=木の間の数+1
  • 一直線上に立っていて、両端にない場合:木の本数=木の間の数-1
  • 円などの周りに立っている場合:木の本数=木の間の数

これを用いて解く。

例題

例題1

42本の木が7m間隔で植えられている並木道がある。木は道の両側にあるとする。このとき、並木道の長さは何mか。

解法

冷静に考えれば難しくない問題である。

  1. 道路の片側にある木の数は、42÷2=21本。
  2. 21本の木にある「木の間」の数は20個(ここをしっかり考察することが、植木算の重要な点である)。
  3. 7×20=140、ゆえに140mが答である。

例題2

周囲の長さが300mの池の周りに木を植えることにした。5m間隔で植える場合、木は何本必要か。

解法

300÷5=60で、60本が正解となる。

環状になっているものを直線状にしてみよう。300m上に5m間隔で木を植えるので、当然ながら、61本植えることになる。ところがよく考えてほしい。今回は環状なので、始点と終点が重なることになる。よって60本になる。

慣れたら「環状は除法で解ける」としてスピード回答できるが、物事の本質を理解することは極めて重要であり、抜かしてはならない。

例題3

5mの木を1mずつに切り分けたい。1回切るのに5分かかり、1回切るごとに1分休憩すると、何分で切れるか。

解法

2重の植木算になっている。

4回切り、3回休憩するから、5×4+1×3=23で、答は23分。

別解 

仕事算の考え方を理解することで、1段階上に進むことは十分可能であるので、仕事算を用いて説明していくものとする。

仕事算の考え方については、当該項目を参照されたい。まずは仕事量を検討することができる部分とできない部分(今回ならば休憩分)に分けて考えることにする。

前者であるが、今回は4回で全体(仕事量1)に達する。題意に沿うならば、5分で1/4の仕事量になることから、1分で1/20の仕事量になるといえよう。→Ⓐ

後者であるが、休憩すなわち仕事量0となる。

Ⓐより、20分で仕事量1になる。題意より、答は23分[1](仕事量0の休憩は無視する)。

平面植木算・空間植木算

平面植木算空間植木算[要出典]とは広義の植木算の一つである。

直線を分けるのはであり、平面を分けるのが直線であり、立体空間)を分けるのが面である。このうち直線を点で分けるのが普通の植木算に当たる。普通の植木算はほとんど自明で、単に注意力を促す問題に過ぎない。しかし広義の植木算がいくつか考えられ、これらは自明とは言い切れない。こうした広義の植木算も合わせて考えなければ、植木算の意味は希薄になろう。

平面植木算

平面植木算には、概ね次の3種類がある。

平面植木算1
  • 直線(線分)が網目状に分布している、または文字や方眼などを描いているとき、その格子点や辺上の点の数などを求める問題。普通の植木算を複雑にした感がある(人文字など)。
これはグラフ理論一筆書きオイラーの多面体定理四色定理など、つながり具合に関する理論)の一種という側面を持つ。
平面植木算2
  • 方眼によってかたどられた長方形対角線が、いくつの方眼を横切るか。
平面植木算3
  • 何本の直線が平面を最大何個に分けるか。
  • 円周上にいくつかの定点があるとき、その点どうしをすべて線で結ぶと、最大何個の領域に分けられるか。

空間植木算

空間植木算には、

  • 空間内に何個かの面があるとき、その面は空間を何個に分けるか。
  • 合同立方体を何個か直方体状に積み上げたものに対して、与えられた平面は何個の立方体を横切るか。

などの問題がある。

平面植木算から「をいくつの平面で、最大何個に分けられるか」という問題も想定されるが、2006年現在、そのような問題は中学受験の算数には出ていない。

例題

合同な立方体を、縦にa個、横にb個、高さにc個積み上げて直方体を作る。直方体の1つの頂点の隣の3つの頂点を通る平面で切ると、何個の立方体が切断されるか。ただしa,b,c互いに素である。

解法

(a-1)×(b-1)÷2+(b-1)×(c-1)÷2+(c-1)×(a-1)÷2+(a-1)+(b-1)+(c-1)+1=(ab+bc+ca-1)÷2

脚注・出典

関連項目

  1. ^ 仕事量は0だが、費やした時間を求めるので、休憩時間3分は加算しなければならない。

「植木算」の例文・使い方・用例・文例

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