植木の遭遇戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 19:11 UTC 版)
14日の会議で熊本籠城が決まり、これに合流することを命じられた乃木希典少佐は17日に帰着後、先発して2個中隊(第一大隊の第三第四中隊)を熊本に先行させる。中隊は19日には熊本城に到着し籠城戦に参加することになる。乃木は準備のできた第三大隊を率いて19日に2方向から南進を開始し、22日に高瀬に到着した。そこで熊本の方向に遠く白煙があがるのが見た乃木は60名ほどの兵を率いて先行し植木に向かった。 午後になって歩兵第14連隊の進出を聞いた薩軍は、午後3時に村田三介・伊東直二の小隊を植木に派遣した。午後6時ごろ、山鹿方面から来た第四中隊と合流した乃木は植木の西南に進出して薩軍を待ち構えた。午後7時、先行してきた村田隊が乃木率いる200名と交戦し撃退される。しかし後続の伊東隊が加わると薩軍の兵力は乃木らの倍近くとなり形勢が逆転。更に一部が乃木らの後方に回り込もうとしたことで退路が断たれる恐れが出たので、乃木は後方の千本桜まで後退する事を決断する。しかし夜間の撤退戦は混乱を生み、この間伊東隊の岩切正九郎が歩兵第14連隊の軍旗を分捕る事態が起こっている。 こうして勝利を収めた薩軍だが、村田隊・伊東隊双方とも疲弊しており、乃木らを追撃することなく引き上げてしまう。
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