森林環境の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 01:14 UTC 版)
カシノナガキクイムシは大径木を産卵対象として好み、大径木からの成虫脱出数が多いことから、大径木の増加が被害の増加に拍車をかけているのではないかという見方がある。ナラ類は萌芽能力に優れるものが多く、かつての薪炭林(里山だけでなく奥山にも多い)では定期的に伐採してはシイタケのほだ木や薪炭の原料にしていたので林内は若い木ばかりであった。しかし、家庭燃料が石油やガスに代わりナラ林は定期的な若返りをしなくなった。このためにキクイムシ繁殖に好適な環境になり生息密度が増えた結果このような被害をもたらしているというものである。ただし、公害や地球温暖化の影響も指摘されており、温暖化の影響については、夏期の高温・少雨の影響が取り上げられることが多いが、それよりも、冬期の高温や春期の降水量の増加が被害を助長している可能性が指摘されている。
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