木桶風呂(鉄砲風呂)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 00:46 UTC 版)
日本の風呂の1つで、ヒノキを用いた大型の小判型木桶に、火を焚くため鋳物製の釜と煙突が付属する形状をしている。煙突のついた釜の形状が鉄砲に似ているため、「鉄砲風呂」と呼ばれることもある。江戸時代から存在したが、一般に普及したのは明治時代から大正時代にかけてと言われている。右の写真のものは二重構造の釜に浴槽内の水を対流循環させる、現在の追い焚き型の風呂沸かし器と同様の構造の比較的新しい型である。原型は浴槽内に沈めた金属筒に火のついた薪や炭を入れて湯を加温するものであった。湯船と一体構造とした釜と煙突により直接加温する型も存在した。過渡期には、木桶の鉄砲風呂の熱源をガスバーナーに置き換えたり、逆に写真の物のような薪焚きの釜にFRP製の浴槽を組み合わせた例など、近代日本の家庭の風呂の発達史を見ることができる。現在では五右衛門風呂と同じく見られる機会は少ない。
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