朝鮮の実録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 05:20 UTC 版)
朝鮮の実録に関する最初の記録は、高麗朝の8代顕宗の時代に編纂され始め、9代徳宗の時代に完成された、先代の七代実録である。これは、遼との戦争の間に失われた初代太祖から7代穆宗までの記録を復元するため開始されたものである。 高麗の実録製作体系は、中国とは異なる五大編制であった。徳宗以後も実録が編纂され、21代の帝王の実録が記録に確認されているが、顕宗などのものは確認されていない。これら『高麗王朝実録』は1592年、文禄の役のさなかにすべて失われた。 李氏朝鮮では朝鮮王朝実録を編纂し、初代太祖から25代哲宗まで総計1984巻が李朝のそれまでの全時代にわたる記録として残されており、大韓民国のソウル大学が保管・研究をしている。 大韓帝国の高宗・純宗の実録は、日韓併合の後、朝鮮総督府によって編纂された。この両実録には近代の詔書・勅令・法律・条約文などが網羅されているが、当時の日本に反した活動に関する内容などは含まれず、他の実録の編纂規例とも合致しないことから、正統な朝鮮王朝実録に含めない場合が多く、韓国指定国宝や世界の記憶からも除外されている。
※この「朝鮮の実録」の解説は、「実録」の解説の一部です。
「朝鮮の実録」を含む「実録」の記事については、「実録」の概要を参照ください。
- 朝鮮の実録のページへのリンク