「朝刊 」(ちょうかん)とは、グレープ の楽曲で、4枚目のシングルである。1975年 8月25日 発売(発売元はワーナー・パイオニア )。
「精霊流し 」のヒットで、グレープは「暗い歌しか書かない」とまでいわれるようになり、解散するかどうか思案していた頃に作った楽曲である[要出典 ] 。
収録曲
朝刊
交響楽(シンフォニー)
その他
歌詞中に登場する「また巨人が負けた」というフレーズは、1975年に新監督・長嶋茂雄 の率いる巨人軍(読売ジャイアンツ )の成績が、春先から低迷していたことを意味している[1] 。
同年11月25日 発売のアルバム『コミュニケーション 』に表題曲が収録されている。ただしここに収録されているバージョンでは、導入部で交通情報のラジオ音声の効果音[2] が入った別バージョンとなっている。当時、この効果音をそのままラジオ放送すると実際の交通情報との誤解が生じ得るため、日本民間放送連盟 の要注意歌謡曲指定制度 にて不適当な個所を削除または改訂すればよいとするCランク指定を制度が失効する1988年まで受け続けた[3] 。そのため先行発売のシングル盤ヴァージョンは効果音を含む導入部分を削除し、ハープ ・小鳥のさえずりから開始するように変更している。またアルバム・ヴァージョンの方を放送する際には、断りを入れる・司会者等の喋りを曲に被せる・該当部分を省くなどで対応した。
2002年 に東名阪で行われた「さだまさし30周年記念コンサート」のグレープ復活コンサートでは、「朝刊2002」(アルバム『月虹 』収録)が歌われた。歌詞の「高田」が「イチロー 」に、「巨人」が「マリナーズ 」に改められた。
2003年 に長崎市 のNBCビデオホール で行われた「グレープ帰郷」コンサートでは、「朝刊2003」(ビデオ『グレープ帰郷』収録)が歌われた。その際にさだは「高田…」の部分を「松井はメジャーに行ってしまった」と変更して歌った。当時、読売ジャイアンツからアメリカ・メジャーリーグ のニューヨーク・ヤンキース に移籍した松井秀喜 のことである。
江口寿史 作の漫画『江口寿史のなんとかなるでショ! 』において、同曲の歌詞に絵をつけたギャグマンガが収録されている。
脚注
^ 実際、1975年のペナント・レースでは読売ジャイアンツは球団史上初の最下位になっている。長嶋ファンであるさだは、アルバム『コミュニケーション』の解説において、歌詞のうえでジャイアンツを負けさせてしまったことを悔やんでいる。
^ 当時文化放送 アナウンサーの田中秋夫によるもので、「ニュースをお伝えしました。続いて交通情報です。現在、周辺部が比較的混み合っております。水戸街道 、新四ツ木橋 は上り方向信号2・3回待ち。京葉…」といった内容になっている。
^ 森達也 『放送禁止歌』光文社 知恵の森文庫、2003年 71頁 ISBN 9784334782252
グレープ
さだまさし - 吉田政美
シングル
1.雪の朝 - 2.
精霊流し - 3.追伸 - 4.ほおずき - 5.
朝刊 - 6.
無縁坂 - 7.糸電話
EP
1.GRAPE-1 蝉時雨、紫陽花の詩 - 2.グレープ 精霊流し、雪の朝 - 3.グレープ ほおずき、追伸 - 4.グレープ 無縁坂、朝刊
アルバム
関連項目