最長手数と最短手数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 20:27 UTC 版)
煙詰は、詰みまでに不要な駒を全て消さなければならないが、駒が消えるのは玉方が駒を取ったときのみ(攻め方が取った駒は持ち駒として残る)なので、理論上の最小手数は 36枚*2手+1手=73手 であり、通常の煙詰ではこれ未満の数値はありえない。 田中至は85手の作品を発表したときに実際の最短手数は80手を切らないのではと予想したが、1997年に79手の『伏龍』(新ヶ江幸弘作)が発表されこの予想は覆されている。2003年に『伏龍』の作者自身による改作(75手)が発表されてその記録を更新した。2015年には理論上の最短手数である73手の『来たるべきもの』(岡村孝雄作)が発表された。 最長手数の煙詰は、1983年に発表された『妖精』(191手・添川公司作)が20年以上の長い間その地位を保ってきた。この作品は「馬鋸」と呼ばれる趣向を利用し、盤面の駒の数を減らすことなく手数を増やすことに成功している。 2004年になって、200手を超える作品が続けて発表され最長手数記録を更新した。『いばらの森』(221手・馬詰恒司作)・『妖精2』(235手・添川公司作)の2作品は『妖精』でも使用されていた「馬鋸」の手順を複雑化することにより手数を伸ばすことに成功した。2010年に239手の作品(近藤真一作)が発表されている。2012年には添川によって、妖精2の改案(247手)が発表された。
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