明の貨幣における位置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 02:42 UTC 版)
紙幣である宝鈔は高額取引用、銅銭は小額取引用に流通することが期待され、公式には宝鈔と銅銭のみを使うように定められた。しかし実態としては、銅銭と宝鈔はともに発行額が少なく発行ペースが断続的であり、財政の主軸となる貨幣に欠けていた。銅銭の原料となる銅が不足していた点や、明の財政が実物を中心にしていた点も原因だった。15世紀前半になると、これらに代わって銀錠(銀貨)が支払や流通で普及していった。明は江南の生産に支えられた実物経済の時代でもあり、布(絹帛・棉布)や米も高額取引に使われた。
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