早熟雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/07 07:38 UTC 版)
種によって性的な成熟までの期間は異なるが、通常は2-6年の海洋生活で成熟し母川回帰する。しかし、通常の個体より早く1年の海洋生活で小型ながら性的に成熟し母川回帰する個体が現れる。この個体を英語では、ジャック(Jack)と呼ぶ。この早熟雄は河川での成長速度の速い個体から出現すると考えられる。一部の早熟雄は降海せず残留するが、同様な現象はサクラマス(降海型)-ヤマメ(残留型)だけでなく他のサケ科魚類でも起きている。また、性成熟によりスモルト化が阻害されることが実験的に確認されている。カラフトマスの遺伝的差異は、同じ回帰年の河川間の隔たりよりも回帰年による差異が大きいことが報告されているが、早熟雄の出現により遺伝的差異の大きな年産間の交流に役立っていると考えられる。
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