日蓮主義と過激派の台頭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 15:53 UTC 版)
日蓮宗系宗教団体である国柱会の田中智学は、日蓮思想と国家主義を融合させた日蓮主義を唱え、布教活動を展開し、石原莞爾をはじめとして第二次世界大戦の勃発に影響を与えた。日蓮への「立正大師」の大師号授与以降は、「愛国者日蓮」のイメージが形成されていく。日蓮の思想には、現実に仏国土を成立させるという思想があり(娑婆即寂光)、これが急進的な行動による世界変革を目指す活動に結びついた。 1932年(昭和7年)には日蓮宗住職の井上日召率いる血盟団により血盟団事件が発生し井上準之助と團琢磨が暗殺され、1933年(昭和8年)にはかつて日蓮宗の急進派僧侶であった江川桜堂が結成した「日蓮会殉教衆青年党」による死のう団事件が発生して世間を騒がせた。1936年(昭和11年)には2・26事件が発生するが、この理論的指導者として処刑された北一輝は日蓮の信奉者であった。
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