日本癌治療学会固形がん化学療法直接効果判定基準(1986)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:28 UTC 版)
「化学療法 (悪性腫瘍)」の記事における「日本癌治療学会固形がん化学療法直接効果判定基準(1986)」の解説
著効(完全反応、完全寛解、CR(=Complete Response) ともいう) 画像上、全てのがんが消失した状態が4週間以上持続すること。なお、「画像上、全てのがんが消失した」=「完治」とは限らない。むしろ画像に写らないサイズのがんが残っている可能性が相当ある。 有効(部分反応、部分寛解、PR(=Partial Response) ともいう) がんの大きさを2方向で評価できるならば、がんの面積の縮小率が50%以上になり、それが4週間以上持続すること。 がんの大きさを1方向でしか評価できないならば、がんの長さの縮小率が30%以上になり、それが4週間以上持続すること。 不変(NC(=No Change)ともいう) がんの大きさを2方向で評価できるならば、がんの面積が50%未満の縮小~25%以内の増大の範囲で、かつ、新病変が出現しない状態が4週間以上持続すること。 がんの大きさを1方向でしか評価できないならば、癌の長さがの30%未満の縮小~25%以内の増大の範囲で、かつ、新病変が出現しない状態が4週間以上持続すること。 進行(PD(=Progressive Disease)) がんの面積や長さが25%以上増大、新病変の出現 奏効率 (著効+有効)となる率。化学療法が効いて完治した率ではない。 こうした効果判定の用語は、がんの縮小のみに着目しており、完治したとか、寿命が延びたとかいうことは着目していないことに注意すること。 日本癌治療学会では2003年以降、RECISTガイドラインの使用を推奨している。
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