日本と遼河文明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 09:27 UTC 版)
「ハプログループN (Y染色体)」の記事における「日本と遼河文明」の解説
ハプログループNは日本人全体では平均して2%ほどと低頻度であるが、青森県ではN1(xN-M128,N-P43,N-M46/N-Tat)が7.7%(26人中2人)観察された例がある。遼河文明の遺跡人骨からもN1(N1(xN-M128,N-M46/N-Tat)を高頻度に含む)が60%以上の高頻度で見つかっており 、かつ三内丸山遺跡と遼河文明の関連性が指摘されていることから、遼河人の一部は日本列島にまで進出していたと言う説もある。 しかし、日本におけるハプログループN-M231の分布がかなり薄い上に、日本で確認されているハプログループNのY染色体は少なくとも三つの異なる下位系統に属しているため、一度のまとまった民族移動によって日本にもたらされたのではなく、複数の渡来でもたらされた可能性が高い。日本では古代中国の周王朝と同系である可能性があるのはサモエード系に多いN-F1008の下位系統のN-F710、中国(東北部のオロチェン族、ダウール族、黒竜江省から河北省、安徽省、湖南省、西南部のシガツェのチベット族まで広く分布)や韓国に見られるのはフィン・ウゴル系に多いN-M46の下位系統のN-Y125664と近縁のN-Y23747やN-Y23749、主に中国に分布するN-F2930で中国の山東省や河北省にも見られるN-M1819の下位系統にあるN-Y24191などが見られる。
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