方言地理学からの研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/27 09:29 UTC 版)
方言地理学の観点から、「やのあさって」系の用法についての冒頭で述べたような混乱状態について、以下のような説明がなされる。 「やのあさって」は東部方言であり、東部地域においては3日後の呼称としておおむね定着していた。かつての西部方言の主流であった「さきあさって」「ささって」の東部進出があったもののこれを食い止めている。「ささって」の系統の用法は現在の岐阜県、三重県と九州地方に見られるにとどまっているが、これは「やのあさって」の牙城を「ささって」が覆せなかったばかりか、新たに「しあさって」が3日後の呼称として西部地域に普及し、「ささって」が「しあさって」に駆逐され廃れてしまったためと考えられている(方言周圏論)。 西部において「ささって」を駆逐した「しあさって」の東部進出はほとんどの地域においては「やのあさって」により食い止められ、4日後の用法として「しあさって」の呼称が残るに留まった。しかし、東西の交通が激しかった東京中心部においては、逆に「しあさって」が「やのあさって」を駆逐し、4日後の用法に追いやる、という逆転現象が生じた。
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