数学的内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 08:04 UTC 版)
ハイゼンベルク描像を採用する量子力学では、状態ベクトル |ψ⟩ は時間発展せず、可観測量 ^A(t) が下に示すハイゼンベルクの運動方程式に従い、時間発展する。 d d t A ^ ( t ) = 1 i ℏ [ A ^ ( t ) , H ^ ] + ( ∂ A ^ ( t ) ∂ t ) classical . {\displaystyle {\frac {\mathrm {d} }{\mathrm {d} t}}{\hat {A}}(t)={\frac {1}{i\hbar }}[{\hat {A}}(t),{\hat {H}}]+\left({\frac {\partial {\hat {A}}(t)}{\partial t}}\right)_{\text{classical}}.} また、^A(t) の期待値は以下で与えられる。 ⟨ A ^ ⟩ t = ⟨ ψ | A ^ ( t ) | ψ ⟩ . {\displaystyle \langle {\hat {A}}\rangle _{t}=\langle \psi |{\hat {A}}(t)|\psi \rangle .} いくつかの意味で、ハイゼンベルク描像はシュレーディンガー描像より自然で、本質的だといえる。とくに、相対論的量子力学においてはローレンツ不変性はハイゼンベルク描像を用いてあらわされる。 また、古典力学との類似点が見やすいことも重要である。交換子をポアソン括弧で置き換えることによって、ハイゼンベルクの方程式はハミルトンの運動方程式と同じ形を与える。 ストーン-フォン・ノイマンの定理により、ハイゼンベルク描像とシュレーディンガー描像はユニタリ同値であることが示されている。
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