教育運動の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/23 01:05 UTC 版)
社会に実証精神を普及させていくうえで、本来その誕生場所であった学者たちは,障害になるかもしれない。なぜなら、かれらは狭い専門領域にとじこもり、社会全体をみる目はかえて神学的・形而上学的である場合が多いからである(16章)。職業としての科学者になる意志がない民衆に実証精神を身につけてもらうためには、すべての科学の主要観念を総合的に教育する「普遍的教育」が必要である(17章)。こうした教育がもっとも効果を発揮するのは、これまでの神学的・形而上学的教育の影響をうけず、労働現場を知っているプロレタリア階級である(18~20章)。 プロレタリア階級(フランス語: prolétariat):財産をもたない最下層の階級(無産階級)。コントの後にマルクスは、資本主義社会において自分自身の生産手段をもたず、自分の労働力を資本家に売るしかない賃金労働者の階級をこう呼んだ。
※この「教育運動の展開」の解説は、「実証精神論」の解説の一部です。
「教育運動の展開」を含む「実証精神論」の記事については、「実証精神論」の概要を参照ください。
- 教育運動の展開のページへのリンク