政府の財政赤字と民間の財政黒字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:11 UTC 版)
「財政再建」の記事における「政府の財政赤字と民間の財政黒字」の解説
現代貨幣理論によれば、定義上、政府の財政赤字は民間部門の富を創り出す源であるから、政府が財政を黒字化させると民間部門の富が吸い取られてしまう。例えば政府部門と民間部門だけの世界を考え、初期状態で両部門ともに1000ドル所持していたとする。現実には中華人民共和国など海外部門の収支も考える必要があるが、ここでは無視する。すると、政府は財政黒字となり、民間は赤字となる。一方、政府の財政赤字は民間部門の黒字となる。従って、政府が債務を拡大させれば民間の富も拡大していくことになる。そして政府は永続的に財政赤字を拡大させることができる。なぜならば家計と違って政府はお金を創り出すことができるからである。すなわち、米国財務省は米国債を発行し、FRBが速やかにそれを買い取るのである。米国市民や企業に税を課したり、米国市民や中華人民共和国からお金を借りる必要は無いことを意味する。
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