放蕩者達の絆とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 放蕩者達の絆の意味・解説 

放蕩者達の絆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/09 09:55 UTC 版)

『放蕩者達の絆』
プロコル・ハルムスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間
レーベル ズー・エンタテインメント
プロデュース マット・ノウブル、ゲイリー・ブルッカーマシュー・フィッシャーキース・リード
専門評論家によるレビュー
プロコル・ハルム アルバム 年表
輪廻
(1977年)
放蕩者達の絆
(1991年)
ウェルズ・オン・ファイアー
(2003年)
テンプレートを表示

放蕩者達の絆』(原題:The Prodigal Stranger)は、イギリスプログレッシブ・ロックバンドプロコル・ハルム1991年に発表した通算10作目、再結成後としては初のスタジオ・アルバム。14年ぶりの新作に当たる[2]

背景

オリジナル・ドラマーのB.J.ウィルソンはオーバードースにより健康状態が悪化しており、ゲイリー・ブルッカーは、バンドの再結成の見通しがあればウィルソンの状態も良くなるかもしれないと考えてウィルソンに新曲のデモ・テープを送るが、ウィルソンは1990年に死去した[3]。その後ブルッカーは、旧メンバーのうちキース・リードマシュー・フィッシャーロビン・トロワーを迎えて本作の制作に入る[3]。また、ビッグ・カントリーのドラマーとして知られるマーク・ブレゼジッキー、ロビン・トロワー・バンドのベーシストとして活動していたデイヴ・ブロンズもレコーディングに参加し[4]、両名は本作完成後のツアーにも参加した[5]。なお、トロワーは短期間でバンドを再脱退し、ツアーではティム・レンウィック英語版がギターを担当した[5]

「マン・ウィズ・ア・ミッション」は、完成バージョンでは間奏でピアノが使用されているが、日本盤ボーナス・トラックとして追加されたオルタナティブ・バージョンには、ピアノの代わりにギター・ソロが収録されている[6]

反響・評価

アメリカでは総合アルバム・チャートのBillboard 200入りを果たせなかったが、収録曲「オール・アワ・ドリームス・アー・ソールド」は『ビルボード』のメインストリーム・ロック・チャートで29位を記録した[7]

ジェイムズ・A・ガードナーはオールミュージックにおいて5点満点中2.5点を付け「ブルッカー、フィッシャー、トロワーのトリオは、演奏面で火花を散らしている場面がそれほど多くない」「ハモンドオルガンの代わりにシンセサイザーが多用されていることもあり、まるで有能なAORグループのように聴こえることが多い」と評している[2]。また、Dave Dimartinoは『エンターテインメント・ウィークリー』誌のレビューでB+を付け「時折オーヴァー・プロデュースなこともあるが、シンガーのゲイリー・ブルッカーのパワフルでソウルフルな声は、いつでも際立っている」と評している[1]

収録曲

全曲とも作詞はキース・リードによる。

  1. トルース・ウォント・フェイド・アウェイ "The Truth Won't Fade Away" – 4:19
  2. ホールディング・オン "Holding On" – 4:18
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー
  3. マン・ウィズ・ア・ミッション "Man with a Mission" – 4:10
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マット・ノウブル
  4. ターン・バック・ザ・ページ "(You Can't) Turn Back the Page" – 4:00
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マット・ノウブル
  5. ワン・モア・タイム "One More Time" – 3:43
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マシュー・フィッシャー
  6. ドリーム・イン・エブリ・ホーム "A Dream in Ev'ry Home" – 4:04
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マシュー・フィッシャー
  7. ロックス・ザ・クレイドル "The Hand That Rocks the Cradle" – 4:07
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、クリス・トンプソン
  8. キング・オブ・ハーツ "The King of Hearts" – 4:23
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マット・ノウブル
  9. オール・アワ・ドリームス・アー・ソールド "All Our Dreams Are Sold" – 5:31
  10. パーペチュアル・モーション "Perpetual Motion" – 4:48
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マット・ノウブル
  11. ラーン・トゥ・フライ "Learn to Fly" – 4:26
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マシュー・フィッシャー
  12. 幸福の追求 "The Pursuit of Happiness" – 4:02
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マット・ノウブル

日本盤CDボーナス・トラック

  1. マン・ウィズ・ア・ミッション(オルタナティブ・バージョン) "Man with a Mission (Alternative Version)" – 4:09
    • 作曲:ゲイリー・ブルッカー、マット・ノウブル

参加ミュージシャン

アディショナル・ミュージシャン

  • ジェリー・スティーヴンソン - マンドリンギター
  • デイヴ・ブロンズ - ベース
  • マーク・ブレゼジッキー - ドラムス
  • ヘンリー・スピネッティ - ドラムス(on #1)
  • スティーヴ・ランジ - バッキング・ボーカル(on #2)
  • マギー・ライダー - バッキング・ボーカル(on #2)
  • ミリアム・ストックリー - バッキング・ボーカル(on #2)

脚注

  1. ^ a b Dimartino, Dave (1991年9月6日). “The Prodigal Stranger”. Entertainment Weekly. Time Inc. 2022年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年3月9日閲覧。
  2. ^ a b Gardner, James A. “Prodigal Stranger - Procol Harum”. AllMusic. 2017年4月3日閲覧。
  3. ^ a b Seigal, Buddy (1993年9月18日). “Shadings of Procol Harum : Rock music: Singer Gary Brooker says he's optimistic about the future of the band, which plays Irvine tonight, despite personnel changes, disasters and disappointments.”. Los Angeles Times. 2017年4月3日閲覧。
  4. ^ Himes, Geoffrey (1992年5月15日). “A PALER SHADE OF PROCOL HARUM”. Washington Post. 2017年4月3日閲覧。
  5. ^ a b Caro, Mark (1991年10月4日). “Procol Harum Not Quite The Equal Of Its Old Material”. Chicago Tribune. 2017年4月3日閲覧。
  6. ^ 日本盤CD (BVCP-158)ライナーノーツ(赤岩和美)
  7. ^ Procol Harum - Awards”. AllMusic. 2016年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年4月3日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  放蕩者達の絆のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「放蕩者達の絆」の関連用語

放蕩者達の絆のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



放蕩者達の絆のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの放蕩者達の絆 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS