操法を用いる棍棒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 03:28 UTC 版)
通常の棍棒は柄を握り先端で殴打して使用するが、操法を工夫することで棍棒全体を用い、幅のある攻防を行う事を主体とした棍棒がある。これらの棍棒類の主な特徴として、特に打撃部分を設けず、全体を同じ太さで作った直線棒状であることがあげられる。 日本武術では「棒」と呼び、一般的には六尺棒を用いる。それより短いものは「杖」と呼んで区別する。 中国では「棍」(コン、またはクンと発音)と呼ばれる。棒や棍は剣術、槍術と共通技法が多く、多くの流派で学ばれている。特に少林寺は棍法で有名であった。 西洋ではイギリスのクォータースタッフが六尺棒に相当する。またステッキや傘を棍棒として用いる術が生み出されている。フランスのラ・キャン(La canne)も杖、ステッキ術である。 アメリカ先住民は通常の戦闘ではアトラトル(投槍)や投石のような遠距離武器を主体としていたが、アステカとトラスカラ王国の儀式的な戦争(花戦争)ではマクアフティル(英語版)と呼ばれる黒曜石の刃の付いた棍棒を用いていた。これは接近して戦う必要があり取り扱いも難しいため、自己の技量を見せつけるのに適しているからであった。 特殊な操法を前提とした棍棒では他に両節棍、三節棍などの多節棍やトンファーがあげられる。
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