拡散霧箱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/23 14:22 UTC 版)
拡散霧箱は、霧箱中に温度勾配を作って過飽和状態を作り出す。 箱の上方に溝を作り液体を流し込むか、あるいは液体をしみ込ませた布などを設置しておく。液体は一般的に水やアルコールが使用される。一方、箱の下部はドライアイスや液体窒素で冷却させる。 この状態で箱の上方を温め、液体を蒸発させると、蒸気はやがて下へ向かう。そして冷やされて液体となるが、その間に過飽和状態となる区域が出現する。 拡散霧箱は膨張霧箱と異なり、常に放射線が観測できる利点がある。欠点としては、過飽和となる箇所が限られるため、霧箱中の一部でしか飛跡を見ることができないことが挙げられる。
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