慣用音認定の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 13:45 UTC 版)
従来、上記のようなはっきりしたものでなくても、呉音・漢音・唐音の体系からはずれるものはすべて慣用音としてきたが、最近ではこれを見直す動きがある。特に呉音はきっちりした体系をもつものではないにもかかわらず、学者たちが自ら立てた体系に合わないものをすべて慣用音に回してきた経緯がある。最近では、これを仏典に注記されている漢字音をもとに呉音に戻す立場もある。また清音・濁音が違うだけで慣用音に回すといったこともなされてきたが、もともと日本漢字音が中国音の清濁の区別をきっちり反映しているとは言い難く、これにこだわるべきではないとの指摘もある。このように慣用音の認定にはいまなお困難な問題を多く有しており、漢和辞典によって僅かな差異を生んでいる。
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