後天性多毛症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 15:19 UTC 版)
後天性の多毛症は出生後に発症する。多数ある原因には薬物の副作用、悪性腫瘍との関連、摂食障害とのつながりなどが含まれる。後天性多毛症はさまざまな治療によって症状が軽減することが多い。 毳毛性多毛症(hypertrichosis lanuginosa) 後天性の毳毛性多毛症の特徴は、特に顔面における毳毛の急速な発毛である。この類型では胴体と腋の下にも発毛が見られるが、手の平と足の裏は影響を受けない。この症状における体毛は一般に悪性柔毛(malignant down)と呼ばれ、非常に細く、色素が少ない。 汎発性多毛症(generalized hypertrichosis) 後天性汎発性多毛症は一般に頬と上唇、顎に影響を及ぼす。この類型では前腕と脚部も影響を受けることがあるが、まれである。後天性汎発性多毛症と関連する奇形として、多数の体毛がひとつの毛包から発毛することがある。 関連する奇形には逆まつげで見られるようなまつげでの異常な発毛パターンも含まれる。高血圧の治療における経口薬としてのミノキシジルの使用はこの症状を引き起こすことが知られている。 外用薬としてのミノキシジルは脱毛症の治療に用いられ、塗布した部位の発毛を促すが、体毛はミノキシジル外用薬の使用を中止するとすぐに消滅する。 パターン性多毛症(patterned hypertrichosis) 後天性パターン性多毛症における発毛の増加はある種の模様(パターン)を形成する。症状は後天性汎発性多毛症と類似している。この類型の多毛症は内臓性悪性腫瘍の徴候のひとつである。 局所性多毛症(localized hypertrichosis) 後天性局所性多毛症は炎症もしくは外傷に続発することが多く、体毛密度と体毛の長さを増加させる。この類型の症状は身体の特定の部位に限られる。
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