形状に起因する問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 14:55 UTC 版)
「8x22mm南部弾」の記事における「形状に起因する問題」の解説
8x22mm南部弾は同時期の類似口径の弾薬と比較して装薬量が低い割に、薬莢形状が小銃弾などに類似したボトルネック型となっている。その為、拳銃側の作動機構もショートリコイルなどの、薬室とスライド(遊底)を確実に閉鎖し、発射圧力が外部に漏出する事を防ぐロッキングブロックを有する構造に限定される事にもなってしまった。 同時期の同クラスの拳銃は円筒型の薬莢でストレートブローバックなどの簡素な作動機構とする事で、構造の単純化や小型化を実現していたが、閉鎖機構の実装を前提とする8x22mm南部弾は、採用拳銃の生産性や小型化の面で最後まで足枷となり続けた。数少ない例外として、浜田式自動拳銃のうち二式拳銃が32ACP弾(一式拳銃)から8x22mm南部弾への設計変更の際に、ストレートブローバック構造を維持した事例があるが、元々の腔圧が高くない為にそれ程問題は起こらなかったようである。 ボトルネックの採用により、後の.357SIG弾のような強装薬の高速弾への発展の可能性はあったものの、肝心の採用拳銃の多くは複雑な構造のまま小型化を図った影響で、可動部分に強度の弱い箇所を抱える事となり、拳銃側の大口径化や、市販・軍用実包の薬量・弾頭重量増加などは最後まで行われないまま終わった。
※この「形状に起因する問題」の解説は、「8x22mm南部弾」の解説の一部です。
「形状に起因する問題」を含む「8x22mm南部弾」の記事については、「8x22mm南部弾」の概要を参照ください。
- 形状に起因する問題のページへのリンク