平均寿命の微分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 01:23 UTC 版)
着目している集合の元の量N は、時間が経てば減少し究極的にはゼロになるわけであるが、平均寿命τは集合から取り除かれて消えるまでの期待値とも解釈できる。特にもし集合の元の個々の寿命が経過した時間によってある時間を参照して個々の個体が集合から取り除かれていくというのであれば平均寿命とは個々の寿命の算術平均であるといえるであろう。 はじめに人口減少の公式 N = N 0 e − λ t {\displaystyle N=N_{0}e^{-\lambda {t}}} からはじめよう。われわれはc を正規化因子として確率空間へと変換する 1 = ∫ 0 ∞ c ⋅ N 0 e − λ t d t = c ⋅ N 0 λ {\displaystyle 1=\int _{0}^{\infty }c\cdot {N_{0}}e^{-\lambda {t}}dt=c\cdot {\frac {N_{0}}{\lambda }}} 式変形により c = λ N 0 {\displaystyle c={\frac {\lambda }{N_{0}}}} を得る。 われわれは指数関数的減衰が指数分布のスカラー倍であることを見出したのであり(i.e. 対象の個々の平均寿命はそれぞれ指数分布にしたがっているわけである)、指数分布の期待値はよく知られている。ここで部分積分により個々の寿命から全体の平均寿命を次のように計算することができる: τ = ⟨ t ⟩ = ∫ 0 ∞ t ⋅ c ⋅ N 0 e − λ t d t = ∫ 0 ∞ λ t e − λ t d t = 1 λ . {\displaystyle \tau =\langle t\rangle =\int _{0}^{\infty }t\cdot {c}\cdot {N_{0}}e^{-\lambda {t}}dt=\int _{0}^{\infty }\lambda {t}e^{-\lambda {t}}dt={\frac {1}{\lambda }}.}
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