平均励起ポテンシャル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:28 UTC 版)
ベーテの理論では、材料の性質は平均励起ポテンシャル I という一つの量のみで表される。フェリックス・ブロッホは1933年に原子の平均イオン化ポテンシャルが近似的に以下で与えられることを示した。 I = ( 10 e V ) ⋅ Z {\displaystyle I=(10~\mathrm {eV} )\cdot Z} (3) ここで Z は材料原子の原子番号である。この近似を前述の式 (1) に導入すると、一般にベーテ・ブロッホの式と呼ばれる表式が得られる。しかし、現在では Z に対して I を与える正確なテーブルが作られており、式 (3) の代わりにそれを使えばもっと良い結果が得られる。 あるテーブルから取得した I の値(規格化されている)を右図に示す。このグラフで山(谷)になっている箇所では、阻止能のグラフが谷(山)になる。これは「Z2-振動」もしくは「Z2-構造」と呼ばれている( Z2 はターゲット物質の原子番号を意味する)。
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