巨大人形のパレード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 17:55 UTC 版)
「サン・フェルミン祭」の記事における「巨大人形のパレード」の解説
7日から14日の朝には、巨大人形(ヒガンテス、キリキス、カベスドス、サルディコスの総称)のパレードが行われる。サン・フェルミン祭における巨大人形は150年以上の歴史を持っている。1860年、パンプローナ近郊出身の画家タデオ・アモレナによって8体のヒガンテス(gigantes)が考案され、製作された8体はそれぞれ異なる4地域(ヨーロッパ、アジア、アメリカ、アフリカ)の国王と王女を表している。ヒガンテスの全高は約4mであり、重量は約60kgである。木造の骨格の中に製作団体のメンバーが入って人形を背負い、伝統的な音楽のリズムに合わせてステップを踏む。 1860年から1941年の間に、6体のキリキス(kilikis)、5体のカベスドス(cabezudos)、6体のサルディコス(zaldikos)と、計17体の巨大人形が作られた。キリキスとカベスドスは政治風刺的な意味を持ち、フルフェイスヘルメットのように被って頭部全体を覆う仮面(マスク)である。カベスドスの仮面は直径1mにも及び、キリキスの仮面はカベスドスよりわずかに小さい。カベスドスはパレードで観客に手を振るだけだが、キリキスはパレード中に子どもを追いかけ、手に持った棍棒で子どもに殴りかかる。サルディコスはカベスドスやキリキスとは異なり、腰にぶら下げる馬型の人形であり、やはり棍棒を持って子どもの後を追いかける。サン・フェルミン祭の終わりには巨大人形に火がつけられて燃やされる。
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