属州化以前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/14 09:25 UTC 版)
ダルダニアの先住民とされるダルダニア人については、イリュリア人であるとする説とトラキア系であるとする説がある。もともとこの地域にはトラキア人が住んでいて、イリュリア人との接触を重ねるうちに混在するようになったともいわれている。紀元前279年には、ケルト人がダルダニアに進出している 。紀元前179年、マケドニアのフィリッポス5世の差し金によってバステルナエ族がダルダニア人を征服したが、ダルダニア人は紀元前174年にこれを追放して独立した。さらに紀元前170年、弱体化の著しかったダルダニア人はアンティゴノス朝マケドニアにも破られた。紀元前168年、マケドニアとイリュリアが共和政ローマの保護国となった。紀元前2世紀半ばにケルト系のスコルディスキがダルダニア人を支配下に置いたというが、それ以降ダルダニア人に関する記録はしばらく途絶える。再び彼らが歴史上に登場するのは紀元前97年のことで、この時にマケドニアから侵攻したローマ軍に征服された。ダルダニア人の奴隷や解放奴隷の名からして、当時の彼らは古代バルカン諸語の「中央ダルマティア型」に属する言語を話していたとされる。その後、ダルダニアは早期にローマ化していった。
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