将棋図巧とは? わかりやすく解説

将棋図巧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/06 13:09 UTC 版)

△持駒 残り駒全部
9 8 7 6 5 4 3 2 1  
           
           
             
           
               
         
           
               
               

将棋図巧(しょうぎずこう)は、江戸時代の将棋指し伊藤看寿により、宝暦五年(1755年)3月に江戸幕府に献上された詰将棋の作品集である。原書名は「象棋百番奇巧図式」という。兄の七世名人三代伊藤宗看が著した「将棋無双(象戯作物)」と並んで、江戸時代における詰将棋の最高峰といわれている。

全100題からなり、手数は9手詰(第50番)から611手詰(第100番)に亘る。中でも、特に超難解と言われる第8番や、詰め上がり図から『襷詰』と呼ばれる炙り出しの第94番、玉方一段目実戦初形の第97番、その美しさから神局と賞される最後の3題(第98番『裸玉』、第99番『煙詰』、第100番『寿』)が有名である。また、第73番は後に不詰めとなる変化が見つかっており、不完全作となっている。

その作風の多彩さから複数人物が筆者であるとする説もあり、近年の詰将棋の第一人者である上田吉一も「少なくとも3人の作者がいるのではないか」と述べている[1]

詰将棋作家としても知られる棋士の内藤國雄は、小学生時代に将棋図巧第1番を見て詰将棋を作り始めたと語り、自分の作品集にも「図式百番」というタイトルをつけている。 米長邦雄は、「将棋図巧と将棋無双の200題を全問解ければ四段(プロ棋士)になれる」との持論を展開していた。それは、ただ難問を解いて棋力が付くというだけでなく、不詰を含む難解な問題を延々解く忍耐力や、将棋に対する情熱が必要であるからとしている。

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参考文献

出典

  1. ^ 上田吉一『極光21』河出書房新社、2001年、164頁

外部リンク


将棋図巧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 05:01 UTC 版)

伊藤看寿」の記事における「将棋図巧」の解説

看寿の献上本『将棋図式』は別称象棋百番奇巧図式」と呼ばれ、現在では『将棋図巧』の名称で知られている。 この作品集は、三代伊藤宗看作品集将棋無双と共に江戸時代作品集最高傑作とされ、「神局」とも呼ばれる一説には、作品のあまりの出来栄え見て、看寿の頭脳恐れた幕府がが三年閉門申し付けとされるが、信憑性はないとされる

※この「将棋図巧」の解説は、「伊藤看寿」の解説の一部です。
「将棋図巧」を含む「伊藤看寿」の記事については、「伊藤看寿」の概要を参照ください。

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