対数スケールにおける分布幅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/14 03:25 UTC 版)
「ベンフォードの法則」の記事における「対数スケールにおける分布幅」の解説
上に示した2つの図は、対数スケールの上にプロットした2つの確率分布である。どちらの図でも、赤で示した部分の面積が最初の桁が1である確率に比例しており、青で示した部分の面積が最初の桁が8である確率に比例している。 左側の分布では、赤と青の領域の面積比はおおよそそれぞれの幅の比に等しくなっている。幅の比は普遍的で、ベンフォードの法則によって厳密に与えられる。したがって、こうした確率分布に従う数値はおおむねベンフォードの法則に従う。 一方、右の分布では、赤と青の領域の面積比はその幅の比から大きく外れている。右の図でも幅の比は左側の分布と同じになっている。赤と青の領域の面積比は、その幅よりもむしろ高さの比に依存して決定されている。幅と異なり高さはベンフォードの法則に普遍的な関係を満たさない。代わりにその数値の分布の形によって完全に決定される。したがって、1桁目の数値の分布はベンフォードの法則を全く満たさない。 より一般的には、収入の分布や市町村の人口分布など、数桁の範囲でかなりスムーズに広がっているような分布は、上の左の図のようによくベンフォードの法則を満たす。一方、大人の身長やIQの数値など1桁か2桁の範囲でしか分布しないようなものは、上の右の図のようにベンフォードの法則をあまりよく満たさない。
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