富山地方鉄道10020形電車とは? わかりやすく解説

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富山地方鉄道10020形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 18:20 UTC 版)

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10020形(モハ10025-10026)。クハ173との3両編成。
(2010年10月16日)

富山地方鉄道10020形電車(とやまちほうてつどう10020がたでんしゃ)は、1961年に登場した富山地方鉄道(地鉄)の電車である。

概要

75kwの主電動機を各車に搭載した、日本車輌製造製の18m2扉車。中空軸平行カルダン駆動抵抗制御である。地鉄で初めて、ユニット方式を採用した形式でもある。

構造

車体

いわゆる日本車輌標準タイプの車体で、同系車として翌年に増備された14720形がある。後に製造された14760形にも基本デザインが踏襲されている。なお付随車のサハ220形は、第1編成のサハ221のみ全長17.3mと短く、第2・第3編成のサハ223・224は全長18.6mと長くなっている。

塗装は富山の県鳥である雷鳥をイメージした、クリームとグレーのベースに、ワインレッドのラインが入ったデザインとなっている。その後、第1・第2編成(モハ10021-10022・10023-10024)は10030形と同様の新塗装(黄色と緑色のツートン)に塗り替えられたが、第3編成(モハ10025-10026)は引退まで原色を保っていた。

内装

オール転換クロスシートであるが、第1編成のみ車端部はロングシートであった。

台車

  • NA-303(新製時、第1編成)後にFS-510に変更。
  • NA-313(新製時、第2・3編成)後にFS-510に変更。

沿革

1961年に第1編成がサハ220形221を挟んで登場した。翌1962年には14720形が登場しているが、形式の末尾が「20」で共通していることからも分かる通り、電動機出力の差異を除けば同一のグループである。

1964年には第2・第3編成も同様にサハ220形223・224を挟んで登場した。1969年にサハ220形を外して2両固定になった(サハ220形は運転台を設置し制御車化、クハ170形171・173・174となった)。またクハ173・174は1995年にクハ170形から分割され、形式名がクハ173形に変更された。

1993年までに全車冷房化が行なわれたが、能力が低いため夏場はあまり運用されない状況であった。さらに、2007年現在、同社の電車形式(増結用のクハ170形およびサハ111、112形を除く)では、唯一ワンマン化改造は行なわれず、2004年特急がワンマン化されて以降は、常時クハ173形またはクハ174形との3連を組み朝ラッシュ時に限定運用されるのみとなっている。

また、老朽化のため、2005年に第1編成、2006年に第2編成が除籍され、2007年3月に第1編成はデキ14730形とともに留置されていた稲荷町テクニカルセンターから上市駅構内に回送された後、解体された。

2013年4月には、第3編成に連結されていたクハ174が休車となったため、クハ175(14760形と同一構造の増結用新造車)と3両編成を組むようになった。

最後まで残っていた第3編成も、2019年9月29日のラストランイベントをもって引退し、2020年1月に14720形と共に解体のため搬出された[1]

その他

  • 登場当初、前照灯は窓上中央・左右に3灯あったが、後に現在のシールドビーム2灯に改造された。
  • 台車交換の際、スカートが取り付けられたが、2000年頃に行われた連結器交換の際に取り外されている。
  • 一時期、ミュージックホーンが取り付けられていたことがあったが、14760形に移設し使用された後、現在は撤去されている。
  • 2007年6月26日に、初めて同社の車両を会場にした結婚披露宴が行われ、同系列にクハ170形を増結(客扱いせず、運転士のみ乗車)して使用される。この結婚披露宴列車は特製のヘッドマークを取り付け、同社の各鉄道線を団体列車として運行された。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 富山地鉄10020形と14720形が搬出される - 交友社 『鉄道ファン』 railf.jp 鉄道ニュース 2020年1月26日

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