寄生虫検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 19:20 UTC 版)
寄生虫の虫卵・虫体・幼虫・シスト・オーシストの有無を調べる検査。検出されれば寄生虫症の確定診断となる。便検査で検出可能な寄生虫は、消化管に寄生するものの他に、消化管外に寄生するものでも便中に虫卵が排出されるものもある。日本などいわゆる先進国では寄生虫感染症は減少しているが、いまだに残っているものも少なくない。寄生虫感染が多発する地域は世界的に広く存在するため、そのような地域において、また地域への渡航歴がある場合には必要な検査である。また南西諸島では、糞線虫感染が現在でも多いため、便検査は重要である。ギョウチュウについては、成虫が肛門周囲に産卵するため、便検査ではなくセロテープ法による検査が必要である。便検査で検出できない他の寄生虫症では、抗原検査や抗体検査が行われる。 検出可能な代表的消化管寄生虫 赤痢アメーバ 他に抗原検査 (ELISA法) 、遺伝子検査 (PCR法) 、抗体検査がある クリプトスポリジウム ランブル鞭毛虫 イソスポラ 横川吸虫 広節裂頭条虫 糞線虫 培養法によって幼虫を検出する 鞭虫 回虫 検出可能な代表的消化管外寄生虫 肺吸虫 (ウェステルマン肺吸虫など) 抗体検査のほうが感度が高い 肝吸虫 肝蛭 住血吸虫 (日本住血吸虫など) 抗体検査のほうが感度が高い
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