家庭で親しまれる「ゼライス」の起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/04 07:32 UTC 版)
「稲井」の記事における「家庭で親しまれる「ゼライス」の起源」の解説
大正時代には、捨てるところがほとんどないと言われた鯨でも頭の部分の有効利用ができずに困っていた。鯨の頭部だけは、農業用肥料の原料に含まれていなかったため、依然として廃棄する他はなかった。そこで、2代目社長となる稲井善夫は、東北大学(現在)の井上博士(生化学の権威)に相談したところ、コラーゲンタンパクから生成するゼラチンが有効だと教授され、井上博士の指導のもと宮城県仙台市において宮城化学研究所を設立した。現在で言うところのベンチャー企業である。10年以上もの研究の末、宮城化学工業所を設立(昭和16年10月29日)し、世界で初めて鯨を原料とするゼラチンの製造を開始した。これは、太平洋戦争開戦の1か月前のことであった。 こうして世界初の鯨原料のゼラチン製造工場が始動した。その後、現在のゼライス株式会社となり、ゼラチンだけではなく、コラーゲン質から精製したコラーゲントリペプチド等の製造と販売を行っている。
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