孵化前の幼生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/29 03:51 UTC 版)
普通、幼生と言われるのは卵から孵化して、独立に栄養を取り、成長して親になるまでの間の個体である。卵の中にある間はこれを胚と言い、また、胎生や卵胎生のもので、親の体内にいる場合これを胎児という。ただし、分類群によって孵化の時期は異なり、近縁なグループでは既に孵化している段階のものが、別のグループではいまだに卵の中にいるという場合もある。極端なものでは親の体内で卵が親の段階にまで成長してしまうものもあり、この場合には幼生の時期はない、とも言える。しかし、近縁の群で見られる幼生の姿が卵の中で形成される場合も多く、その形態が明確な場合には、それをその幼生の名で呼ぶことも可能である。例えば甲殻類の初期幼生はノープリウスであるが、より発達の進んだ段階で孵化する例も多い。その場合でも、卵の中の胚ではノープリウスの段階を区別できることが多く、これを「卵ノープリウス」と呼ぶ。
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