姥捨ての習慣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 13:52 UTC 版)
また、かつては入手が不安定で極めて限られた食料による極限的生活を送っていたことから、生産労働に従事できない老人や病人は遺棄することが一般に行われていた。エスキモーは厳しい気候の寒冷地に居住しており、過去においては常に食糧不足の状態にあった。そのため少ない食料を生産再生人口にのみ振り分け、高齢者を棄てる習慣があった。ただしこれは強制されるものではなく高齢者はある年齢になると自らの意思で家族を離れて死への旅路に就いた。親孝行を最大の道徳とみなす東洋的な儒教文化から見れば最大限の悪行のように受け止められる習慣も、その厳しい生活環境ではやむを得ない選択であった。現在は人権上及び道義上の問題から姥捨ての習慣は禁じられており、行われていない。
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