奈良上布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/03 02:50 UTC 版)
奈良晒(ならさらし)。1979年に奈良県無形文化財に指定。越後青苧座の苧麻を精製する技術として生まれ発展してきた。灰汁、天日干し、白搗きによって布の風合いを作るが、この工程に合った合う苧麻も選別されていた。今では苧麻の糸や岩島麻を用いた麻糸で織る。13世紀の鎌倉時代には南都寺院で袈裟に用いられた。「麻の最上は南都なり」と評価を受けた。衰退とともに奈良の蚊帳生地の名でも知られるようになる。1984年に設立された月ヶ瀬奈良晒保存会が技術を保存している。また岡井麻布商店(麻布おかいとして知られる)が現地での手織りの製法を守り、中川政七商店が日本国外での手織りへと事業を切り替え、安く製造できる機械織りも扱い普及に貢献し、販売拠点も各地に展開する。これらの商店は小物、雑貨や布巾といった製品も扱う。
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