大陸間弾道ミサイルと戦術弾道ミサイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/05 06:42 UTC 版)
「AL-1 (航空機)」の記事における「大陸間弾道ミサイルと戦術弾道ミサイル」の解説
大陸間弾道ミサイル(ICBM)より近距離で動きも遅い戦術弾道ミサイル(TBM)への対応を設計の主眼にしながらも、ブースト段階での大陸間弾道ミサイルへの使用も考慮に入れていた。大陸間弾道ミサイルが長距離なためにこの挑戦は、ABLがそこまで届くかどうかは能力の限界であった。対照的に、戦術弾道ミサイルは近距離で発射されるためにABLは敵性空域を飛行することなく、より簡単に迎撃できる。液体燃料型の大陸間弾道ミサイルの中には戦術弾道ミサイルに比べて薄い外板を持つものがあるので、これに損傷を与えるのは容易である。また、大陸間弾道ミサイルのブースト段階はより長いので、追跡して攻撃する時間もそれだけ長く取れる。とはいえ総合すれば、ABLで大陸間弾道ミサイルに対処するのは効果が低いといえる。 アメリカ物理学会の国家ミサイル防衛(National Missile Defense、NMD)に関する2003年のレポートによれば、もしもABLが最大600km遠方の液体燃料型大陸間弾道ミサイルの撃墜に成功しても、それはすなわちたった300km先の固体燃料型大陸間弾道ミサイルを有効射程に収めたにすぎず、これではさまざまな状況を考慮すればあまりに短すぎる距離であるとしている。
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