外来種アゾラ(アカウキクサ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 16:06 UTC 版)
「合鴨農法」の記事における「外来種アゾラ(アカウキクサ)」の解説
1993年からアイガモの餌や田面被覆による雑草抑制を目的として水生シダ類のアゾラ(アカウキクサの仲間)を取り入れた「アゾラ-アイガモ農法」が行われてきた。アゾラは生育初期の水稲に付着することで倒伏の原因にもなる。また、在来種のアカウキクサ (A. imbricata) とオオアカウキクサ (A.japonica) は夏の高温に弱く、2000年には絶滅危惧種とされた。そのため外来種のアゾラが使用されるようになった。しかし、異常増殖や、絶滅危惧種である在来種の駆逐や交雑による遺伝的撹乱、遺伝子汚染など生態系と遺伝的多様性への悪影響が危惧され、2005年6月に外来生物法によってアカウキクサ属のうちオオアカウキクサ節のA. microphylla、A. mexicana、A. carolinianaを統合したアゾラ・クリスタータ (A.cristata) は特定外来生物に指定された。とくに北米産のA. filiculoidesは、日本産オオアカウキクサの大和型と近縁であり、日本への導入を避けるべきとされる。なお、アゾラ・クリスタータの天敵はミズノメイガである。 2011年には大阪城の堀や岡山県南部の溜池などで水面が赤く染まる現象が観察され、外来種と在来種の交雑による雑種アゾラが「アゾラ-アイガモ農法」による水田から逸出したものとされ、アカウキクサ類によるアレロパシーが実験で確認されており、生態系や生物多様性への悪影響、遺伝性汚染が懸念されている。
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