変動成分の補正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 14:42 UTC 版)
1930年代に、水晶時計の安定度の向上や無線報時信号の利用による国際時刻比較の精密化につれて、地球の自転の角速度の季節的変化や経度変化などが検出される。1950年頃には、世界時の各種短周期変動が問題とされ始め、既知の変動成分を補正することになる。1955年にダブリンで開催された国際天文学連合 (IAU) 第9回総会で、第31委員会(国際報時局)はより精密な時の決定のため国際的に共通な補正を使用する目的で、極変化の外挿値と地球の自転の角速度の季節的変動の予測値を国際報時局(BIH、現IERS)で決定して各国共通にこの値を用いることを決定した。そして、観測から直接得られた生の世界時を UT0、これに経度変化の補正を加えたものを UT1、さらにこれに季節的変化の補正を加えたものを UT2 と名付けてそれぞれ区別することになり1956年から実施された。そのときから UT2 が代表的な世界時として正式に用いられる事に決まった。
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